日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2021年12月19日話し上手になるために話のネタを集めよう!

話をするのが苦手、という人は意外に多いですね。話すのが得意だという人の方が少ないのでは、と思うほどです。そして、苦手な人はその克服のために話すテクニックを身につけたいと考えがちです。確かに、話すテクニックはとても重要なのですが、それは話がよりよく相手に伝わるためのものです。苦手の原因はテクニックとは別の所にあります。
その一つに話すネタがない、ということがあります。



日常会話やなどで、何をどのように話せばいいのかわからない、言葉が出てこない、という場合、話がまとまらない以前に話すネタがないということが大きな原因なのです。しかし、多くの人はこの原因に意外に気付いていません。日常会話をするにしても、スピーチ原稿を作るにしても、大切なことは話のネタがあるかどうかです。実際、日本話し方センターの各コースの受講生から、スピーチ原稿を作る際に話のネタがなくて苦労した、という声をよく聞きます。スピーチなどで話すネタは常日頃から集めておかねばなりません。スピーチをするときになって「何を話したらいいんだろう」とあれこれ思い悩んでも、もともとネタがないので見つけようがないのです。日頃から話のネタを集めておけば、スピーチをすると決まったときに「どれを話そうか」とネタを選べるようになります。
今回は、そうした話のネタ、特に朝礼などでのスピーチネタの集め方についてお話します。

まず、ネタをどこから集めるか、ということについてお話します。
一番のお勧めは自分の体験からネタを集めることです。その中でも軽い失敗談はスピーチネタとして取り上げやすいものです。例えば、このような感じです。
・友達と三越前で待ち合わせることになったが、当日、三越前駅に行ったが友達が来ない
・携帯で連絡したところ、友達は三越前駅ではなくデパートの三越の前で待っていた
・そこで日本橋三越の前に移動したが、やっぱり友達はいない
・もう一度連絡すると、友達は銀座の三越前で待っていた
・何事も誤解がないようにしっかりと確認をしないといけない
このような、ちょっとした失敗談は日常でたくさんありますね。それらを意識してメモしておくと、スピーチのネタをためることができます。

次に、見たこと、聞いたことからも集めることができます。これも例を示しましょう。
・コンビニの駐車場で、買ってもらったお菓子を持ってスキップしながら車の方に走っていく女の子を見た
・お菓子を買ってもらっただけでウキウキしてスキップしている姿がとても微笑ましかった
・子供は少しのことでも感動するが、大人は余程のことがないと感動しない
・少しのことでも感動するようにすれば、若々しい気持ちが持てるのでは、と思った
コンビニの駐車場でスキップしている女の子、というごくありふれた光景を見ただけでも、スピーチのネタは得られます。

上に述べたような「しまった」「いいな」「おやおや」など、少し心が動いた出来事を日頃から意識して探すことが重要です。

ところで、話のネタ集めでとても大切なことがもう一つあります。
それは自分の意見を持つということです。
上の例の体験談は、友達との待ち合わせ場所を2回も間違えたという事実だけなら朝礼でのスピーチにはできないでしょう。誤解がないように確認しよう、という意見をつけて初めてスピーチのネタにすることができるのです。同様に、コンビニの女の子の話も、単にスキップしている女の子がいましただけでは全くスピーチにはなりません。子供はすぐに感動する→大人は感動しなくなる→もっと感動して若々しい感性を磨こう、という意見をつけたから、こうしたものもスピーチのネタにできたのです。
このように、日常の経験や見聞きしたものに自分の意見をつけることを習慣にすれば話のネタは面白いほどたまっていくのです。

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